子供のパソコンに時間制限などをかける方法(Windows 11 ファミリー機能も紹介)

丸山 沢
August 29, 2022 Preview 11.6K Preview 0
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今の時代では、子供が小さい頃からパソコンに接触できるようになっています。これは決して悪いことではないですが、保護者の方々はまだ幼い子にパソコンを渡す前に、いろいろと制限をかけたほうが不適切な情報から子供を守れるし、パソコンの使用時間を制限することも子供がネット依存にならないように役立つと思います。

子供がもっと健康的にパソコンを使用できるように、Windowsのパソコンにはファミリーセーフティ機能が標準搭載されていて、子供がパソコンを利用する際に制限をかけることができます。やや複雑でパソコンに詳しくない保護者さんにとって少し難しいかもしれませんが、無料で安心安全に利用できますので、使ってみる価値はあります。

今度は、Windows 11を例に、Microsoftのファミリー機能で子供のパソコンに時間制限や閲覧制限などをかける方法を紹介します。そしてもっと簡単な方法を探している方にも、お手軽に利用できるパソコン使用制限ソフトを紹介しますので、興味のある方はぜひ試してみてください。

>>子供のYouTubeの利用のみを制限したい方はこちら

方法一:Windowsのファミリーセーフティ機能で子供のパソコンの使用時間と閲覧を制限する

ここではWindows 11を例に、ファミリー機能の設定手順を一から紹介します。バージョンによって操作手順が少し違いがありますが、大して変わらないですので、Windows 10を利用している方にも通用すると思います。

  1. まず、管理者のアカウントでサインインします。標準ユーザーでサインインすると家族アカウントの追加項目が表示されませんのでご注意ください。そして「スタート」>「設定」>「アカウント」>「ユーザーの情報」を順にクリックして、アカウントの情報を確認します。
    ユーザーの情報
  2. ローカルアカウントを利用している方は、ユーザー名の下に「ローカル アカウント」と表示されます。Microsoftアカウントを利用している方は、ユーザー名の下にメールアドレスが表示されます。
    ファミリーセーフティ機能を利用するにはMicrosoftアカウントが必要ですので、ローカルアカウントを利用している方は「Microsoftアカウントでのサインインに切り替える」をクリックしましょう。
    Microsoftアカウントでのサインインに切り替える
  3. そしてサインイン画面が表示されます。Microsoftアカウントを持っていない方は「作成」をクリックして、アカウントを作成しからサインインしましょう。
    Microsoftアカウントサインインまたは作成
  4. Microsoftアカウントでサインインできましたら、「ユーザーの情報」画面は下図のようになります。名前の下にメールアドレスが表示されます。
    ユーザーの情報ーMicorsoftアカウント
  5. そして「アカウント」画面に戻ります。「家族とその他のユーザー」項目をクリックします。
    家族とその他のユーザー

    ヒント: 管理者アカウントでサインインしているが、「家族とその他のユーザー」という項目がなく、「他のユーザー」項目しかない方は、Windowsを新規にインストールする時に初期設定でデバイスを「職場又は学校用に設定する」と選択したかもしれません。よってこのパソコンは、個人用ではなく、職場又は学校用のデバイスになっていますので、家族メンバーの追加はできません。
    この場合にファミリー機能を利用する方法の一つは、新しいローカルアカウントを作成することです。「スタート」>「設定」>「アカウント」>「他のユーザー」>「その他のユーザーを追加する」の右の「アカウントの追加」を順にクリックして、新しいローカルアカウントを作成しましょう。そしてその新しいアカウントの種類を「管理者」に変更してからサインインすれば、「家族とその他のユーザー」項目が出てくるはずです。

  6. 「家族のメンバーを追加」の右の「アカウントの追加」をクリックします。
    アカウントの追加
  7. 「メンバーの追加」画面が表示されます。子供はアカウントを持っていない場合は、「子に対して1つ作成する」をクリックして、指示に沿ってアカウントを作成してから家族メンバーに追加しましょう。(「どのようなロールが必要ですか?」画面では必ず「メンバー」を選択するようにご注意ください。)
  8. 子供のアカウントを追加できた後、サインイン画面が表示されます。子供のアカウントにサインインして色々設定を行う必要があります。(サインイン画面が表示されない場合は、「スタート」>ユーザーアカウントのアイコン>子供のアカウントを順にクリックして、手動で子供のアカウントにサインインして設定を行いましょう。設定完了後は、保護者のアカウントに戻りましょう。)
  9. こうして子供のアカウントは家族メンバー欄に表示されます。「オンラインで家族の設定を管理するか、アカウントを削除する」をクリックします。
    オンラインで家族の設定を管理するか、アカウントを削除する
  10. Edgeが起動し、Family Safety画面に入ります。子供のアカウントをクリックします。
    Family Safety画面

    ヒント: 子供のカラムに「デバイスを接続する」とのメッセージが表示される場合は、上記のステップ 8をしていないが原因かもしれません。子供のアカウントにサインインして設定を行ってから、もう一度保護者のアカウントに戻りFamily Safety画面に入ってみましょう。

  11. 「概要」画面に入ります。ここでは、子供のパソコンの使用時間や閲覧などに対する制限の概要が表示されます。
    「概要」画面
  12. 「使用時間」画面へ移動します。下にスクロールして、制限をかけたいデバイスをクリックし、「制限を有効にする」をクリックします。
    「使用時間」画面
  13. そして子供のパソコンに使用時間を制限できるようになります。
    子供のパソコンに使用時間を制限
  14. 曜日をクリックすれば、その曜日に何時間パソコンを使用できるか、何時から何時まで使用できるかと子供のパソコンに時間制限をかけられます。
    時間制限をかける
  15. 「コンテンツフィルター」>「Webと検索」では、子供が最近利用したサイトなどを確認できます。また、フィルターで不適切なサイトや検索結果をブロックする、許可されたサイトのみ使用できるなど、子供のパソコンに閲覧制限をかけられます。
    「コンテンツフィルター」>「Webと検索」
  16. 「コンテンツフィルター」>「アプリとゲーム」では、子供の年齢によってパソコンにあるアプリやゲームなどの利用を制限できます。
    「コンテンツフィルター」>「アプリとゲーム」
  17. 「支出」画面では、子供がパソコンでの買い物や課金に制限をかけることができます。
    「支出」画面
  18. 「概要」画面を下にスクロールすれば、子供がパソコンでの活動を記録したり、週に一度記録をメールで保護者に送信したりと設定できます。この機能をオンにするかしないかはお子さんと相談してから決めるのがおすすめです。
    子供のパソコンの活動記録

Windows PCのファミリーセーフティ機能で子供のパソコンに時間制限や閲覧制限などをかける手順は以上になります。「複雑すぎる」と悩む方もいるかもしれませんが、一度設定できましたら今後は楽ですので頑張って試してみましょう。

ただし、子供のアカウントに制限をかけようとしたがうっかり親のアカウントを制限してしまった、誤って違うアカウントに制限をかけてしまい、解除できなくなったなど、助けを求める声もネット上で見かけましたので、こんなことにならないように、設定を行う際はぜひ気をつけましょう。

「やはりもっと簡単な方法を探したい」、「なぜか私のパソコンでは使えない」、「このアカウントあのアカウントをサインインしたり作成したりするのが嫌い」と、他のもっとお手軽に子供のパソコンを制限できる方法を探している方は、方法二がおすすめです。

方法二:Cisdem AppCryptで子供のパソコンに時間/閲覧制限をかける(操作簡単)

Cisdem AppCryptは、アプリにロックをかけ、ウェブサイトもブロックできるソフトです。スケジュールを設定して、指定時間帯と曜日にアプリやサイトを利用できないようにすることもできますので、子供のパソコンの使用時間と閲覧を制限できます。

Cisdem AppCryptの主要機能:

  • アプリにロックをかけてパスワードがないと利用できないようにする;
  • URLとキーワードで不適切なサイトや気が散るサイトをブロックする;
  • TXTファイルで複数のサイトを一気に追加できる;
  • 動画サイト、ゲームサイト、ソーシャルサイト…などのカテゴリのサイトはデフォルトリストが用意されていますので、クリックするだけで一度に追加できる;
  • 常にブロックするリスト、常に許可するリスト、スケジュールで管理するリスト、3つのリストであらゆる種類のサイトを完全管理できる;
  • 常に許可するリスト以外のすべてのサイトをワンクリックでブロックする機能搭載;
  • 一般スケジュールを作成して、アプリやサイトが利用できない曜日と時間帯を設定する;
  • 特定のアプリやサイトに独自のスケジュールを作成できる;
  • パスワードがないと設定変更、ロック解除ができず、AppCryptの強制終了とアンインストールもできない;
  • パスワードを間違え、制限解除失敗の時写真を撮り記録する機能搭載;
  • 制限時間帯以内の時間にパスワードでアプリのロックを解除しても、アプリを閉じるまたは一定時間放置すると、そのアプリは再び自動的にロックされるとの自動ロック機能搭載;
  • コンフィグファイルをインポートまたはエクスポートできるので、一台のパソコンに設定を行えば、直接他の複数のパソコンに同じ設定を適用できる;
  • お手軽に利用;
  • 軽量でCPU使用率が低く、ほとんどパソコンに負担をかけない。
  • macOS 10.12およびそれ以降、Windows 11/10/8/7に対応(Windows版でサイトをブロックしたい場合はブラウザの拡張機能をインストール必要があります。具体的な方法はこちら>>

子供のパソコンにCisdem AppCryptをインストールして、不適切なサイトはブロックし、ゲームアプリやYouTubeサイトなどは使用時間を制限しましょう。

Cisdem AppCryptの使い方(Mac版を例に):

1. Cisdem AppCryptをダウンロードしインストールします。

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2. 起動すると、パスワードの設定画面に入ります。このパスワードは、Cisdem AppCryptの起動用パスワードであり、設定変更やアプリのロック解除用に使われますので、大切です。

パスワード設定

ヒント: Cisdem AppCryptはソフトであり、起動しなければ機能できませんので、きちんと子供のパソコンの使用を制限できるように、「システム起動時に実行する」にチェックを入れるのがおすすめです。

3. そして上部のメニューバーに錠の形をしたアイコンが出てきます。それをクリックし、「メイン画面を表示」を選択して、パスワードを入力すればメイン画面が表示されます。とてもシンプルなUIで使い方も簡単です。
Open Main Window
左上隅で「アプリロック」タブを選択して、プラスボタンを押せばロックをかけたいアプリを追加できます。アプリを削除したい場合は、そのアプリを選択して、右上隅に出てくる赤いマイナスボタンを押せば削除できます。

メイン画面

ヒント: ロックリストに自動的に追加されている3つのソフト--「システム環境設定」「アクティビティモニタ」「ターミナル」を削除すると、子供によるCisdem AppCryptの強制終了ができてしまいますので、ぜひ削除しないでください。

4. ロックをかけられたアプリを起動しようとすると下記の画面になり、パスワードを要求されます。

ロック画面

5. 「ウェブブロック」タブを選択すれば、サイトをブロックできます。URL欄にサイトまたはキーワードを入力して、「追加」をクリックするだけです。

「インポート」をクリックして、ドロップダウンリストから「TXTファイル」を選択すればTXTファイルで複数のサイトを一度に追加できます。「メールサイト」や「動画サイト」をクリックすれば、そのカテゴリのサイトを自動的に追加してくれます。

サイトを選択して右の赤いマイナスボタンを押す、あるいは右クリックし「削除」をクリックすれば削除できます。

ウェブサイトブロック

6. 右下隅の「例外」ボタンを押せば「常にブロック」と「常に許可」リストを管理できます。「例外」というのは「スケジュールで管理されない」ということですので、いつまでもブロック/許可されるままとなります。広告と有害サイトを「常にブロック」リストに、勉強や仕事用サイトを「常に許可」リストに追加するのがオススメです。

7. 特定のサイトしか利用できないようにしたい場合は、そのサイトを「常に許可」リストに追加し、ウェブブロック画面に戻って、左下の「すべてのサイトをブロック」を有効にしましょう。

Allow list

8. 右上のScheduleボタンを押せば、「一般スケジュール」で全てのアプリとサイトの利用を制限する曜日と時間帯を設定できます。「スケジュールを追加」を押せば複数の時間帯を追加できます。

ただし、アプリの場合は、子供によるアプリの強制終了とアンインストールを防止するために、「システム環境設定」、「アクティビティモニタ」、「ターミナル」はスケジュールに管理されず、いつでもロックされるままとなります。

ウェブサイトの場合は、「常にブロック」と「常に許可」リストに追加されたサイトはスケジュールに管理されません。

Schedule設定

9. 特定のアプリやサイトに独自のスケジュールを設定したい場合は、アプリを選択し、左上隅にある(サイトの場合は左にある)小さな時計アイコンをクリックします。そして「アプリ名/サイト名 スケジュール」画面が表示され、「カスタムスケジュール」をオンにすればスケジュールを設定できます。独自のスケジュールを持つアプリ/サイトの時計の色が変わります。

独自のスケジュール設定

独自のスケジュール設定画面

10. メイン画面の右上にある歯車のアイコン「設定」をクリックすれば、パスワードの変更、制限解除失敗した時に写真を撮る機能を有効/無効にするなどいろいろとカスタマイズできます。

そのほかの設定画面

以上はCisdem AppCryptの使い方でした。軽量で操作簡単のソフトですので、あまり複雑な機能がありませんが、子供のパソコンに時間制限と閲覧制限をかけるのに十分役立つと思います。パソコンに詳しくない初心者の方にもすぐ使い方がわかります。

まとめ

Windows PCに標準搭載されているファミリーセーフティは強大かつ豊富な機能を備えていて、子供のパソコンの使用時間や閲覧や課金などを制限してくれますので、Windowsユーザーにとって非常に便利です。ただし、初心者不向きの点があります。

もっと簡単な方法で子供のパソコンに制限をかけたい方には、Cisdem AppCryptがおすすめです。アプリにロックをかけ、サイトもブロックできますので、子供のパソコンの使用を制限できますし、CPUをほとんど使わず、パソコンの負担にもなりません。

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1985年生まれ。東京都出身。12年間、1日12時間以上パソコンと向き合う仕事をしてます。パソコンの設定、操作とソフトウェアの利用についてたくさんの経験を積みましたので、それを活かして皆さんの役に立ちたいです。

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